ストックは秋の寒さに反応して、花芽を作ります。
逆を返せば、環境温度が高く保たれるといつまでも花芽が形成されず、ひたすら伸び続けるという事になります。
花農家としては草丈は欲しい。でも開花は早めたい。そんなジレンマ。
バッチリ決まれば高品質+早期出荷で高単価高収益になったりもしますが・・・。
現実は甘かぁない。
あくまで可能性の話であって、そんなラクで美味い話は10年1度。
通常は気候を読んだ上で成長促進技と成長抑制技を適切に施しつつ神様仏様に祈る(笑)という手順になります。
地元JAでは花芽分化調査を実施しており、定期的に生産者に情報公開されます。
今年は急ぎ年なのか遅れ年なのか、それを見れば地区全体の開花傾向が分かります。
でも生産者間の差や圃場差、品種差については不明ですよね。
実際、当農園の開花は毎年、本営発表より少し遅れます。
で、表題回収です。
当農園では圃場に顕微鏡を持ち込んで花芽分化を観察分析し、今後の管理方針を決めます。
下の画像は花芽付近の顕微鏡画像です。
画像にすると分かりづらいのですが、半透明なツブツブがいくつも形成されています。
これが将来、花芽になるというワケです。
この観察結果を踏まえて、促進策か抑制策か決め、追肥や温度管理に味付けし、植物成長調整剤散布の是非を検討していきます。
花芽分化が確認できれば一安心。丁寧な管理をしていれば、1ヶ月後にはキレイな花を咲かせてくれる事でしょう。